2025年06月22日
高齢化社会により、医薬品の処方箋枚数は年々増加しています。そのため、薬剤師の人材は売り手市場が続いており、豊富な求人を見つけやすいでしょう。正社員だけでなく、ライフステージの変化に合わせて働けるパートの求人があるのも大きな特徴です。
パート社員は、パートタイム労働法により「所定労働時間が短い勤務形態」と定められています。正社員より給与が低いのが一般的ですが「同一労働同一賃金」の導入で正社員と同等の給与を得る可能性もあります。正社員に比べて所得が低くなるもの、一般的なパートよりも十分な所得を得られるメリットがあります。
薬剤師のパート時給は平均で2390円と通常の約1.4倍となります。フルタイムで換算すると年収が約500万円ほどになります。国内の平均年収がおよそ432万円となるため、パートであっても収入としては高くなります。
パート社員は労働時間が短いので色々な人に融通が利きやすい勤務形態です。子供の育児や親の介護などフルタイムで働くことが難しい人にとって魅力的です。残業も原則ないので、生活を乱さずに柔軟に働くことができます。
パートという形態上、円満退職もしやすいです。企業は長期雇用を前提に置く多め正社員が退職すると引き止められるケースが珍しくありません。パート社員は将来退職する可能性も企業が織り込み済みです。
家庭の事情などで退職する必要があっても比較的円満退職しやすいのです。
パート社員は正社員と比べてどうしてもキャリアアップや福利厚生に制限が生じます。24時間対応や在宅医療を任される可能性は少ないです。例えば、調剤薬局なら調剤や監査など一般的な業務が中心となります。「かかりつけ薬剤師」を満たす週32時間以上の勤務が行えないためです。
将来のキャリアの幅を広げていくのにパート社員は不利と言わざるをえません。また、正社員のような教育訓練を実施している企業は少ないのが現状です。パート社員はライフスタイルの変化により退職する可能性が高いので、教育・研修制度に力を入れていません。
正社員とパートでは勤務年数が同じでもスキル面で差が出る可能性があります。教育を受けられる機会が少ないものの、勤務時間に融通を利かせながら働けるのが魅力です。パート社員として働きたいならより働きたい具体性をもちましょう。ずっとパート社員として働くことも可能ですが、落ち着いたら正社員に戻って働くこともできます。パートとして働く期間や目的を考えて求人を探してきましょう。キャリアをどうするかまだ明確に定まらないという人は、転職サイトやエージェントに相談するのもありです。パート社員に特化したサイトもネット上で存在します。